君がいる寂しさと 君がいない淋しさに

ハーティアとキー坊の妄想
以下に畳みます



■世界でひとりだけ(ハーティアとキー坊)
「ただいま」と扉をあけて入り
何かを待つように立ち尽くすハーティア
ふと我に返る
もう、自分の帰りを待ちわびて
このドアが開く音を聞いてはかけつけて
自分の「ただいま」にかぶせるように
「おかえり」といって抱きついてきた
あの殺人人形は眠りについたのだ

ぼくは
2人で暮らしていたときの
クセをそのままに
今は独りで暮らしている

--
まえに
ささいなことでキー坊が腹をたて 喧嘩したこともあった
いつものように
「ただいま」といってキー坊が来るだろうと思ったが来ない。
ぼくの帰宅には気づいているんだろ?
だっていじっていたギターの音が 少し止んだじゃないか
すこし足音がして それからまたギターの音がする
いつものように出迎えようとして
腹を立てているのを思い出してまたソファに戻ったんだろう?
出迎えようとしたことも隠してギターをつま弾いているんだろう?
「キー坊 ぼくも少し悪かったよ 言い方がきつかった
 もしまた焼きそばにチョコソース入れられたら
 怒っちゃうと思うから勘弁してほしいけど」
自分ちに帰ってきて バカみたいにドアの内側で立って しゃべるぼく
ギターの音が鳴りやんで
「ぼく キー坊が出迎えてくれるの めちゃくちゃ好きなんだよなー」
どことなくしょぼくれた足音がして
「そういう風に言えば機嫌が取れると思ってるんだろ?」とむくれた顔のキー坊が出てくる
「ほんとだよ 本心!
 仲直りしてくれる?」
キー坊はむずついた顔を必死にむくれ顔に保とうとするけど 頬がわらいはじめてる
「…する
 おかえり!!」
「やったー!」

2人でひとしきり笑ったあと ぼくが「足を踏んで?」といったら
キー坊は思いきり踏みつけてきた。 
「いたい!」「踏めって言っただろ!」
ぼくの革靴の上にスリッパはいたキー坊の足をのせて
いちに と声をかけながら ふたりで笑いあって
キッチンに歩いていった
--

キッチンには、スリッパが揃えて置いてある キー坊のスリッパ
ぼくはしゃがんで スリッパを手にはめてみた
どんなふうに キー坊は歩いたっけ スリッパを歩かせてみる

からっぽな音がした

――こんなことして何になる
スリッパを元の場所に揃えて ぼくは 火をつける
湯を沸かそう
紅茶でも飲もう
そしたら少しは温まるさ
この風の抜けるような冷たい胸も
独りきりのこの家も
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by G-ran | 2015-11-13 23:29 | 雑記


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