神さまっに お願いして僕は 記憶を消してもらうよ

■どくしょ
「伝奇集」読了。
もうちょっと教養を積んでから再チャレンジするともっと面白そう。
なんというか、物語というよりは、書評とか新聞記事みたいな語り口で、
その情報を読者がつなぎ合わせていくと、ストーリー…というよりは、
その作品の仕掛けが見えて来る、というものです。
設定が細かくて面白いです。
八岐の園の方に面白く鳥肌を立てました。
「アル・ムターシムを求めて」が好きです。
「トレーン、ウクバール、オルビス・テルティウス」もゾッとする感じが良い!
工匠集からだと「ユダについての三つの解釈」が面白かったです。
ユダはキリストにもっとも愛された弟子であり、
・ただの人間であったキリストが「ただの人間ではない」者であることを
 皆に証明するために、裏切った
・神の意図を正しく理解し、神の意志に従い、あえて「裏切り」を行った
・ていうか神の苦痛と救済は架刑の一瞬ではなく、人間の肉を受け、
 人間の飢え、渇きを体感することであり、
 すべての運命を選べる神はあえて、「裏切り」を選び、知ることになられた。
 むしろユダが神。
みたいな風に述べられていたように思いますが…自信がありません。
近年ナショナルジオグラフィックの記事で、「ユダの福音書」の話を読んで、
にわかにテカテカした私はぞくぞくしました。
ウィキでイスカリオテのユダを読むと、神の意志を正しく理解し~という解釈は、むしろ筋が通っているようにも思う。
この場合、キリストの行いが大変悪魔じみているようにも見える…。
ユダの密告によってキリストは架刑となったが3日後よみがえり、ユダは自殺する。
ユダはキリストを死の運命に陥れたかもしれないが、キリストもまた、ユダを死に追いやってる形になる。
宗教さておきストーリーとしては劇的でいいなと思う。
ここで、平野啓一郎の「決壊」を思い出して、私の脳内はいい感じに気持ちがいいです。
  キリストが神に愛されたひとりごで 彼が神への愛を歪めなかった故に
  架刑を免れられなかったとしたら 神は自殺するのかもしれない という思いが通りかかってきた。

ということを以前、私はブログに書きましたが、これが
ユダがキリストに愛された弟子で、彼がキリストへの愛を歪めなかったゆえに
裏切ることを免れず、ユダは自殺した。
という形と対応したら良い感じだなって。
愛する私と愛される私・裏切る私と裏切られる私が神によってよりあげられ、ゆるされる。
愛・裏切り・悪魔・処刑・自殺・赦し に気を付けながら「決壊」を再読したいけれど
惨殺DVDの印象が強すぎて、
繰り返し(自分の想像だけど)惨殺シーンを思い出してしまって辛くなる…><
by G-ran | 2013-05-08 22:44 | 雑記


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